RPA導入の目的とは?効果や業務への活用事例などを解説!

RPA導入の目的とは?業務自動化の効果を事例付きで解説!

RPAによる定型業務の自動化により生産性向上が期待できます。
ただ、何を目的に導入しているのか、どの業務の自動化を目的としているのか、イメージがつかない方も多いのではないでしょうか。

当記事では、RPA導入における目的と効果、RPAツール導入により生産性を向上できた事例を紹介します。

目次

RPA導入の目的とは?

RPAのイメージ

RPA(Robotics Process Automation)は、ロボットによるプロセスの自動化を指します。

RPAとは何か

RPAを利用することで、人がパソコン上で定型的に行う作業を自動化できます。
例えば、ファイルの複製やデータ入力、グラフの作成など、作業手順が定型化された業務を自動化可能です。

ただし、RPAを利用するためには、RPAに対して定型作業を事前に覚えさせる必要があります。(シナリオ作成)

このシナリオ作成は必ずしもプログラミングスキルやWebサイトなどへの業務知見が必要ではありません。

RPAツールの中には、ユーザーが画面上で行った操作をそのまま覚えるタイプ(画面認識)のツールもありますので、誰でも手軽に現場業務を効率化できるでしょう。

一方で、プログラミング知識などITリテラシーがあった方がより多くの業務を効率化しやすいのも事実です。
ITリテラシーがなくても多くの業務を効率化できるものの、ITリテラシーがあった方がより効率化できる幅が増えると認識ください。

昨今、RPAの導入が盛んに進められています。RPA導入が進む導入目的は大きく以下3点です。

  • RPA導入の目的①:バックオフィス業務の負担軽減
  • RPA導入の目的②:働き方改革への対応
  • RPA導入の目的③:DX推進

RPA導入の目的①:バックオフィス業務の負担軽減

2023/10施行のインボイス制度、2024/1施行の電子帳簿保存法対応など、バックオフィス業務の負荷は年々増加しています。
一方で、コストセンターであるバックオフィス部門のスタッフ増員をする企業は少ないようです。

つまり、バックオフィススタッフ一人当たりの生産性向上が切実に求められているといえるでしょう。
この点、バックオフィス業務の一定程度は定型業務ですので、定型業務の自動化を目的にRPAツールの導入が進んでいるのです。

RPA導入の目的②:働き方改革への対応

2019年4月から働き方改革が施行され、残業時間の規制や一定の有給取得日数の義務化など、労務上の制限が設けられました。
つまり、限られた人的リソースを効率化する必要がでてきたのです。

営業やマーケティングなど、非定型な業務を主とする業務であっても、部門全体を見渡せば入力業務やレポート作成など定型業務は存在します。
このような定型業務を効率化する目的でRPA導入が進んでいます。

RPA導入の目的③:DX推進

上述のように働き方改革やインボイス制度、電子帳簿保存法など外部環境の変化によって、生産性の向上が重要なテーマになっています。
生産性向上は各企業の命題である中で、DX推進が求められているといえるでしょう。

ERPやCRMなど大規模なシステム導入には時間がかかり、効果測定には長期的な視点を持つ必要があります。

一方でRPAであれば小規模や部門や業務を対象にスモールスタートで進めることができますので、比較的早期での効果測定を目的として注目されているのです。

DXを推進し、定型業務をロボットが実施、非定型業務(付加価値の高い業務)を人間が行うことで生産性向上が期待されています。

RPA導入の目的を明確にしよう

上記以外にもRPA導入の目的になる場合はもちろんあります。重要なのは自社のどの業務の何を解決するために導入するのか目的を明らかにすることです。

DX推進や働き方改革など、多いな目的でなくても例えば以下のような目的でももちろん問題ありませんので、目的を洗い出すことが先決です。

  • 請求情報を基に請求書の作成を目的とする
  • 伝票処理の自動化を目的とする
  • セミナーで収集したアンケートデータの収集・グラフ化を目的とする
  • 大量顧客リストの集計、グラフ化を目的とする
  • セミナーメールの一斉配信を目的とする
  • ECサイト情報の他社商品情報収集自動化を目的とする
  • 受信したメールのエクセル転記を目的とする
  • 為替相場や株価情報収集の自動化を目的とする
  • 自社に関する口コミ収集の自動化を目的とする
  • Web上の情報から外部環境分析レポートの作成を目的とする など

よくあるRPA導入目的を記載しましたが、他にも目的はあるでしょう。
ぜひ自社の導入目的をご検討ください。

RPA導入の効果とは?

RPAの恩恵を受けている人のイメージ

RPAツールの導入により以下3つの効果が見込まれています。
また、当記事で置いた前提であれば年間で+2,183,333円の費用対効果を見込むことが可能です。
詳細は下方の前提と計算式を参照ください。

  • RPA導入の効果①:定型業務の自動化・コスト削減
  • RPA導入の効果②:ヒューマンエラーの削減
  • RPA導入の効果③:モチベーションの向上

RPA導入の効果①:定型業務の自動化・コスト削減

定型業務や単純作業の自動化によって、人件費や採用費、教育費などのコスト削減が効果として見込まれています。

RPAはあらかじめ定義されたシナリオに沿って正確性の高い業務遂行が可能です。
現状、数人分の工数を要していた定型業務を自動化し人件費を削減できるだけでなく、追加の人員にかかる採用費や教育費の削減まで見込めるでしょう。

RPA導入の効果②:ヒューマンエラーの削減

RPAは人間と異なり、365日24時間正確に稼働することができます。
人間であれば単調な業務とはいえ、長時間稼働すればミスがありますが、ロボットであればエラーが生じない限りミスはありません。

単調な業務、例えば入力ミスやメールの誤送信は取引先からの信用を失いますし、場合によっては株価や売上の低減につながるリスクがあります。
このようなリスク低減をRPAツール導入には期待されているのです。

RPA導入の効果③:モチベーションの向上

RPAツールを導入によって単調作業から人を開放し、モチベーションの向上を期待できます。
入力業務など定型作業はスキルを要しない仕事である場合が多く、従業員の働く意欲をそいでいる場合があります。

この点、RPAによって定型業務を代替することができれば、従業員はよりスキルを要する仕事に従事できますので、モチベーションの向上を期待できるでしょう。

費用対効果推計

仮に以下の前提を置く場合、費用対効果は+年間2,183,333円を見込むことが可能です。
自社の導入目的に合わせて数字を変更し費用対効果を算出してみてください。

<前提>

  • RPAツールの年間ライセンス費用: 500,000円
  • RPA環境構築費用: 200,000円
  • 保守・運用費(年間): 100,000円
  • RPA開発・教育にかかる人件費(年間): 300,000円
  • サポート費用(年間): 50,000円
  • 1件の処理にかかる時間: 5分
  • 1年で処理できた件数: 20,000件
  • 担当者の時給: 2,000円

<計算>

上記前提の計算結果は以下の通りです。

  • RPA導入・運用コスト(年間)
    = ライセンス費用 + 環境構築費用 + 保守・運用費 + 開発・教育人件費 + サポート費用
    = 500,000 + 200,000 + 100,000 + 300,000 + 50,000
    = 1,150,000円
  • 削減された人件費
    = 処理時間 × 処理件数 × 時給
    = (5/60) × 20,000 × 2,000
    = 3,333,333円

結果、費用対効果を推定すると以下の通りです。

  • RPAツールの導入による年間の費用対効果は削減された人件費 – RPA導入・運用コスト
    = 3,333,333 – 1,150,000
    = 2,183,333円

業務の活用事例

業務でRPAを活用している人たちのイメージ

RPAツール導入により高い効果を算出可能です。
高い成果をだしたRPA活用事例を以下の通りご紹介します。

  • RPAの活用事例①:AI-OCRとRPA連携により60,000件/年の自動化に成功
  • RPAの活用事例②:全社員の10%が開発経験!働き方改革の実現

RPAの活用事例①:AI-OCRとRPA連携により60,000件/年の自動化に成功

電気通信事業等を生業とするエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(以下、NTTC)では、2017年にRPAツール UiPathを導入し、購買業務における年間60,000時間以上の効率化と30%のコスト削減を実現しています。

NTTCでは物品と役務提供を合わせて年間約7万件の調達を行っており、支払い総数は年間21万件に上りました。
支払業務をする中には膨大な数の紙請求書が含まれ、業務の足かせになる課題感があったのです。

そこで、AI-OCR(ABBYY)により紙請求書の電子化、および、電子化された請求情報をUiPathにより、会計システム連携を実現しました。
結果、上述の効果が生まれています。

参照:https://www.uipath.com/ja/resources/automation-case-studies/nttcom-2

RPAの活用事例②:全社員の10%が開発経験!働き方改革の実現

卸売業を生業とする伊藤忠プラスチックス株式会社では、RPAツールUipathを導入し年間8,000時間の工数削減に成功しています。
また、全社員の10%がRPA開発できるため継続的な業務効率化を見込める点が最大の成果といえるでしょう。

伊藤忠プラスチックス株式会社の主力事業の一つであるコンビニエンスストア向けプラスチック包装提供では、24時間365日欠品なく製品を供給し続けることが必要です。
伴って膨大な物量と対応オペレーションの整備が求められています。

このようなオペレーション対応を維持するために既存人員だけでは無理があり、残業対応している点に課題がありました。

この点、Uipathを導入し、かつ、現場主導で業務効率化推進をしてもらうことを目的に社内メンバー向けRPA教育に注力することで、全社員の10%がRPA開発できるようになっています。
結果的に従業員の残業時間抑制、ストレス軽減に成功している事例です。

参照:https://www.uipath.com/ja/resources/automation-case-studies/cips

まとめ 目的を明確にしてツール導入し業務効率化を目指そう

RPAで業務効率化をしている人のイメージ

RPAツールを導入することで、定型業務の自動化を実現できます。
コスト削減やオペレーションの正確性向上、従業員のモチベーション向上など多数の効果を見込むことができますので、ぜひ一度自社における費用対効果を算出ください。

RPAツール導入時には各ベンダーが公開している導入事例が参考になります。
自社の業界、業種に近い導入事例を参照し、業務効率化の余地や方向性を探るとよいでしょう。

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