グーグル (Google) の無料RPAとは?appsheet automationについて解説!

App Sheet Automationとは?特徴や利用メリットを解説

RPAを活用することで定型業務の自動化が可能です。一方、RPAを初めて導入する企業の場合、小規模にスタートして関連業務の自動化を検討したい場合が多いのではないでしょうか。

グーグルでは「AppSheet Automation」というRPAツールを無料で公開しています。RPAの導入検討時期に「AppSheet Automation」をPOCとして活用してみてはいかがでしょうか。

当記事ではグーグルが提供するRPAツール「AppSheet Automation」とは何か、特徴やコスト、グーグルが提供するRPAツールを導入した場合のメリット、デメリットを紹介します。

目次

グーグル (Google) の無料RPAツールであるAppSheet Automationとは?

RPAのイメージ

AppSheet Automationはグーグルによって提供されるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールです。ビジネスプロセスの自動化を実現します。

ユーザーにコーディング経験がなくても直感的にRPAシステム上でワークフローを作成し、管理することが可能です。

また、グーグルエコシステムとの統合:Google Workspace(以前のG Suite)とのシームレスな統合により、Googleドキュメント、スプレッドシート、Gmailなど既存のアプリケーションを活用して自動化プロセスを構築できます。

特にグーグル製品を日常的に使用している組織にとって、効率的で柔軟な自動化が可能です。

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationを活用することで、プロセスの自動化を通じて時間を節約し、誤りを減らし、ビジネス運営の効率化を実現できるでしょう。

AppSheet Automationの特徴・料金は?

料金計算のイメージ

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationの特徴と料金は以下の通りです。

特徴

Googleが提供するAppSheet Automationは以下のような特徴を持つアプリを開発可能です。

  • 写真撮影・保存
  • 位置情報取得・活用
  • バーコード読み取り
  • レポート作成
  • メール配信
  • ダッシュボード作成
  • 電子署名
  • OCRスキャン
  • API外部連携
  • オフライン作業
  • マルチデバイス対応 など

上述のようなアプリケーションを以下のパーツを組み合わせてBotを作成することで関連業務の自動化を実現できます。

  • Event:Botが起動するトリガー
  • Process:タスクの実行条件定義など、作業手順を定義
  • Task:通知やメール送付など具体的なアクションを定義

料金

Google Workspaceを活用しているユーザーであれば、豊富な機能を活用して業務の自動化が可能です。一方、グーグルアカウントさえ持っていれば、無料で導入ができますので、ROIを見出しやすい点が特徴的でしょう。

AppSheet Automationには以下5つの料金プランがあり、基本機能は無料プランであってもほぼすべての機能(メール、プッシュ通知機能は除く)が利用可能です。

プラン名 Free(最大10名まで) Starter Core Enterprise Standard Enterprise Plus
利用料金 月額/1ユーザー $0 $5 $10 問い合わせ 問い合わせ
利用可能機能 全機能利用可能。
ただし、外部への公開は不可。
左記と同一 スキャン(QR、バーコード)、スケジュール起動、WebHook(外部からのデータ更新)、
ユーザー管理、セキュリティフィルター、動的テーブル更新、デバイス上の暗号化
MySQL、salesforceなどの外部データベースへの接続、
intelligence(予測AIやOCR)、アプリのライフサイクル管理
Odata、GoogleAI など

また、グーグルが提供する無料プランの場合、10人までは利用できますので、まずは無料プランで検証し、自社の業務効率化に利用できると判断した場合にはCoreプラン以上を活用するとよいでしょう。

グーグルの無料RPA: AppSheet Automation導入のメリット・デメリットは?

メリットデメリットのイメージ

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationを導入した場合、以下のメリット、デメリットがあります。

  • 導入メリット①:無料で業務の自動化が可能
  • 導入メリット②:ノーコーディングで利用可能
  • 導入メリット③:テンプレートを利用することで効率的に開発が可能

導入メリット①:無料で業務の自動化が可能

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationは無料プランを提供しており、無料プラン内でほぼすべての機能を活用できることから、要件があえば高いROIを期待できます。

一方で、外部システムからのデータ更新など、無料プランでは利用できない機能もありますので、無料版で自社要件を満たすことができるのか検証が必要でしょう。

また、機能以外にもデータベースへの同期がやや遅い(Enterprise版より下プランの場合、データベース反映に10~20秒かかる)、分析機能が簡易的、UIに細かな設定はできないなどの、システム的な制限もあります。

細かな点が気になる場合には一度Googleへ問い合わせをしてみてください。

導入メリット②:ノーコーディングで利用可能

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationはプログラミング知識がなくても、定型業務を自動化できるRPAツールです。

直感的なUIを搭載しているため、マウス操作でボットの作成ができるようになっています。よくある効率化例として以下のような業務をマウス操作のみで業務の自動化をしていますので、参考にください。

  • スプレッドシートのデータをもとにレポートを作成する
  • スプレッドシート上のデータを他システムへ転記する など

導入メリット③:テンプレートを利用することで効率的に開発が可能

グーグルが提供するAppSheetには例えば以下のようなサンプルアプリが多数用意されています。

  • 在庫管理アプリ
  • 連絡先管理アプリ など

上記のテンプレートアプリを活用して効率的にアプリを開発したうえで、グーグルが提供するAppSheet Automationによってさらに業務を自動化することで、より柔軟に自社の業務の自動化を目指すことができます。

また、AppSheet自体がグーグルのサービスと密連携していることから、既存のグーグルアカウントやデータを活用したアプリの開発が可能です。

グーグルユーザーであれば、AppSheetやAppSheet Automationを活用した業務の自動化を目指しやすいといえるでしょう。

続いてデメリットを解説していきます。

  • 導入デメリット①:他アプリとの連携が必要
  • 導入デメリット②:マニュアルやUIが英語

導入デメリット①:他アプリとの連携が必要

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationは、UipathやWinActorなど代表的なRPAツールとはことなり、RPAツール単独での効率化には不向きです。

基本的にGoogleドキュメント、Googleスプレッドシート、Gmailなど既存のアプリケーション等と連携させて利用します。特性上iPaaSサービスといえるでしょう。

したがって、AppSheet Automationを導入したからといってすぐに業務の自動化ができるわけではない点に留意が必要です。

導入デメリット②:マニュアルやUIが英語

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationは現状、日本語対応をしていません。

翻訳アプリなどを活用して対応することも可能ですが、細かなニュアンスが分かりづらいため、フル活用する場合にはある程度の英語力が必要になります。

無料ツールを活用する際の注意点

注意のイメージ

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationの無料プランに限らず、無料プランを活用する際の注意点は以下の通りです。無料ツールを比較する際には注意しましょう。

  • 注意点①:機能制限など利用時に制限がある
  • 注意点②:サポート体制が限定的

注意点①:機能制限など利用時に制限がある

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationは無料版で10人まで利用可能です。しかし、ある程度大きな企業であると10名の利用制限はネックとなるでしょう。

同様に他RPAツールの無料プランでも機能や利用人数に制限がある場合が多いため注意が必要です。

例えば、知名度の高いRPAツールAutomation Anywhereにも無料プランが存在しますが、スケジュール実行など一部機能の制限が設けられています。

また、無料プランはあくまで個人事業主や小規模事業者を想定している場合が多く、企業で商業利用する場合にはそもそも利用できない場合もありますので、事前に利用条件の確認も必要でしょう。

注意点②:サポート体制が限定的

無料プランのサポート体制は限定的である場合が多く、サポートがチャットのみに限定されるなどの場合が多い点に注意が必要です。

自社のITリテラシーにもよりますが、自社業務要件を満たしたロボットの開発にはサポートの協力が不可欠なケースも少なくありません。

サポートを受ける場合、別途費用が生じるケースもありますので、無料版でどこまでサポートを受けることができるのか確認しておきましょう。

自社にRPA知見を持つ人材がいる、ITリテラシーの高い人材がいる場合などであれば、無料版の利用でも十分です。

まとめ 業務運用を効率化しよう

まとめ

グーグルが提供するRPAツールAppSheet Automationは無料で利用可能なうえ、基本機能はほぼすべて利用できる点が最大のメリットでしょう。

また、グーグルユーザーであれば、既存のグーグルアカウントやデータを活用して業務の自動化ができる点も魅力的です。

一方で、グーグルが提供するRPAツールの無料版の場合、最大10名までしか利用できないなどの制約もありますので、制約を把握した上で他無料利用可能なRPAツールと比較することをおすすめします。

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