RPA導入による業務自動化のメリットとは?対応時の注意点も解説!

RPA導入のメリットとは?業務効率化を実現するためのポイントも解説

RPAツールを導入することで、定型業務を自動化し、かつ、人よりも正確に処理できるようになります。既存業務を大幅に効率化することで、企業によっては派遣人員にかかるコストの5/6を削減できた事例もあるようです。

一方で、RPAツールのメリットを最大化するためには、RPAの管理者や運用ルールの制定、定期メンテナンスなど、事前準備が必要になる点に留意ください。

当記事では、RPAツール導入によるメリット、メリットの一方、導入により懸念されるポイントと対処方法について解説をします。

目次

RPAとは何か

RPAとはなにかについてのイメージ

RPAとはRobotic Process Automationの略称です。
RPAを導入することで例えば以下のような業務を自動化できます。

  • キーボードやマウスなど、パソコン画面操作の自動化
  • ディスプレイ画面の文字、図形、色の判別
  • 別システムのアプリケーション間のデータの受け渡し
  • 社内システムと業務アプリケーションのデータ連携
  • 業種、職種などに合わせた柔軟なカスタマイズ
  • 条件分岐設定やAIなどによる適切なエラー処理と自動応答 など

クラウド版のRPAツールを導入すれば、ツールのアップデートや扱えるデータ量などについて懸念を減らせるうえ、ローコードで業務の自動化ができます。

このような特徴から、システム知見を持った企業・部署のみならず、営業部などシステム知見が相対的に低い部署でも、独自で導入が進んでいる点が特徴的であると言えるでしょう。

RPAツールが注目されている背景

RPAツールが注目されている背景のイメージ

ICT市場調査コンサルティング会社 MM総研による「RPA国内利用動向調査2022 (2022年9月時点)」によれば、以下の通り日本国内のRPA市場は拡大傾向にあります。

  • 年商50億以上企業の導入率:45%
  • 年商50億以下企業の導入率:12%

矢野経済研究所による発表では2020年度の市場規模は729億円であり、2023年度には1520億円(208%増) になる見込みです。

市場が拡大傾向にある背景として大きく以下2つの理由があります。

  • 定型業務を自動化できる
  • ローコード開発で実装できる

定型業務を自動化できる

RPAは定型的な業務や決まったルールの中で同じ業務を繰り返すような仕事であれば、自動化できます。

例えば、データの移し替えやデータの突合チェックなど、目検で行うと工数のかかる作業であっても、RPAであれば自動化ができるのです。

よくある活用シーンとして伝票処理業務があります。各部門の社員から提出された経費精算書類を会計システム上に入力し、入力済みの文書を整理する業務に対してRPAが積極的に利用されています。

また、RPAは人より正確に稼働できることから、銀行業を中心に定型業務が多く、かつ、正確性が求められる業務にRPAが活用されている傾向にあるようです。

ローコード開発で実装できる

RPAと比較されることの多いExcelマクロと比べると、RPAの方がコーディングをしなければいけない場面を減らすことができるという点が魅力的です。

Excelマクロで業務の自動化をしようと考えた場合、VBAによるコーディングが必要になることが大半であるため、システム的な知見が要求されます。

一方で、RPAを導入する場合、ローコードで対応ができるツールも多く提供されています。

一部、高度な動きを実現する場合にはSQLなどによってコーディングが必要になる場合もありますが、Excelマクロと比較すれば少なくて済むため要求されるシステム的知見が少ない点が魅力的です。

また、Excelマクロの場合、自動化の範囲がMicrosoft社のOffice製品に限定されます。しかし、RPAの場合、自動化範囲が広いという点も導入が進んでいる理由の一つでしょう。

RPA導入によるメリットとは

RPA導入のメリットイメージ

RPAの導入が進んでいる理由の背景には以下で紹介するような大きなメリットがあります。RPAを導入する場合の一般的なメリットは以下の通りです。

  • メリット①:コスト削減
  • メリット②:ミス軽減

メリット①:コスト削減

RPAで人が行っていた定型業務を代替することで、人件費の削減が可能であるという点がメリットです。

某生命保険会社の例でいえば、顧客情報の収集業務をRPAに代替させることで派遣社員にかかっていたコストの5/6を削減することができました。

このように個別課題に対して、アプリケーションなどを導入するには費用対効果を得ることが期待できないような業務に対して、RPAを活用することで大きなコスト削減を見込むことができる点がメリットです。

つまり、小粒な業務の課題解決にRPAの導入は最適といえるでしょう。

また、クラウド型のRPAツールであれば、導入時にかかるるコストは100万円未満の場合も多いですので、派遣社員1人以上を削減できるのであれば十分にメリットに対して、費用対効果のある導入になるでしょう。

メリット②:ミス軽減

同じ定型業務であれば、人よりもRPAを導入した方が正確性において一般的に高い点がメリットです。

RPAの代表的な使い方として、データの入力作業があります。

人が行う場合にはどうしても誤入力は発生しますが、RPAを導入した場合、転記元をそのままコピー&ペーストしますので、誤入力を大きく削減できる点がメリットです。

また、RPAは24時間365日稼働できるため、正確かつ、処理スピードを上げて対応できる点もメリットといえるでしょう。

導入による懸念点

懸念点を表すイメージ

導入メリットの大きなRPAツールですが、一方で導入時に懸念点も存在します。導入時の代表的な懸念点は以下の通りです。

  • 懸念点①:すべての業務に適しているわけではない
  • 懸念点②:業務がブラックボックス化する
  • 懸念点③:野良ロボットが発生する場合がある

懸念点①:すべての業務に適しているわけではない

現状のRPAには事実を判断して、判断を元に次工程を進めるような機能はありません。RPAを導入しても定型業務のみにしか対応ができないのです。

よくある例として、Excel上のA1セルを参照して、次工程に移るようなシナリオの場合、本来A1セルに入力されているべき情報がA2セルに入力されていれば、次工程に進めません。

上記のような例の場合、人が対応すれば柔軟に対応することもできますが、RPAでは実施できないのです。したがって、RPAに向く業務とは定型業務に限定されますので注意が求められます。

懸念点②:業務がブラックボックス化する

RPAを導入して業務を自動化した場合、一部の業務がブラックボックス化することがあります。

そもそも、業務上にはブラックボックス化されたものが多数存在するものです。例えば、社内でも特定の人しか業務運用を知らない、業務を遂行するための準備が資料に落とし込まれていないなどのケースです。

上記のケースは、RPAとは無関係に業務がブラックボックス化しているものですが、RPAの導入時においても、同様の理由でブラックボックスが発生する場合が考えられるでしょう。

RPAを稼働するために複雑な事前準備が必要、特定の人にしか実施権限を与えていないなどが理由として考えられます。

このようなブラックボックス化を回避するためにもRPAを導入する際には業務の標準化、利用手順の明確化が必要となるでしょう。

懸念点③:野良ロボットが発生する場合がある

野良ロボットとは以下のようなロボットが該当します。

  • 管理者が把握していないロボット
  • 業務内容が不明確なロボット
  • アップデートを受けておらず、稼働ができていないロボット

このような野良ロボットが発生することで、以下のような問題が生じる場合があります。

  • 情報漏洩
  • 内部監査・システム監査の対象漏れ
  • データの誤記載・誤消去 など

野良ロボットを発生させないために、担当者の引継ぎ、運用マニュアルの整備が重要です。

導入で失敗しないためにやっておきたいポイント

導入のイメージ

RPAツール導入によるメリットを最大化するためにやっておきたい事項のポイントを紹介します。ポイントは以下の通りです。

  • メリット最大化のポイント①:運用ルールを整備すること
  • メリット最大化のポイント②:管理者を決めること
  • メリット最大化のポイント③:定期的なメンテナンスを行うこと

メリット最大化のポイント①:運用ルールを整備すること

野良ロボットの発生、業務のブラックボックス化を防ぐためにもRPAを管理するための運用ルールを整備しましょう。

そもそも、システム開発をする場合、要件定義書や基本設計書を作成するのが通常です。

この開発段階に作成する文書に近い文書を準備することで、RPAによる業務運用のブラックボックス化を未然に防ぐことが可能となるでしょう。

メリット最大化のポイント②:管理者を決めること

野良ロボットの発生、業務のブラックボックス化を防ぐために、各ロボットの管理者を決めておきましょう。

管理者ごとにRPAの管理ルールが異ならないように、部署や企業レベルでルールを定めておくことが重要です。

退職や異動により管理者が変更する場合には、引継ぎを実施し、情報システム部に報告するなど、管理者を常に特定できる仕組みづくりが大切になります。

メリット最大化のポイント③:定期的なメンテナンスを行うこと

RPAツールは常にアップデートを繰り返しています。したがって、RPAツールのメリットを最大化するためには、定期的なメンテナンスが重要です。

クラウド版を利用する場合には、RPAツールの提供者側で自動アップデートを実施します。一方で、デスクトップ版やオンプレミス版の場合、管理者によるアップデートが必要になる点に留意ください。

どのタイミングで定期アップデート、メンテナンスをしていくのか社内ルールの制定が必要です。

まとめ メリットを考えて作業を効率化しよう

まとめのイメージ

RPAツールを導入することでコストの削減や正確性向上など、多数のメリットがあります。メリットは大きいものの、一方で懸念点もあるため、RPAツールの導入には準備が必要です。

管理者の制定、運用マニュアルの整備などが該当します。いくつか導入にあたり準備事項があるものの、基本的に導入メリットが勝ると期待されるため、ぜひ前向きにRPAツールの選定・導入をご検討ください。

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