ポケットWiFiとWiMAXのどちらを選ぶべきか、2つのサービスにどのような違いがあるのか気になる人は多いのではないでしょうか?
ポケットWiFiとWiMAXとではサービス面にかなりの違いがあり、あえてポケットWiFiを選ぶ人は少なくありません。
しかし、ポケットWiFiには3つのデメリットがあり、コスト面と機能性のどちらを重視する場合でもWiMAXがおすすめなのです。
ここではポケットWiFiが選ばれる理由と本当はWiMAXがおすすめの理由を解説します。
ポケットWiFiとWiMAXのどちらを契約しようか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
ポケットWiFiとはワイモバイルのモバイルルーター
「ポケットWiFiとWiMAXは同じもの」と認識している人は多いのではないでしょうか?
実は、ポケットWiFiとWiMAXは異なるサービスです。
ポケットWiFiはワイモバイル(Y!mobile)が提供するモバイルルーターサービスで、ソフトバンクとワイモバイルの回線を併用します。
WiMAXはUQコミュニケーションズが提供するサービスで、主にWiMAXの回線をモバイルルーターやホームルーターで利用します。
ポケットWiFiとWiMAXには以下2つの共通点があるので、提供元が違うだけで似たサービスと思っている人は少なくありません。
- ネット回線を持ち歩ける
- 工事をする必要がない
ポケットWiFiとWiMAXは提供元の会社が違うので、サービス面に違いがあります。
ちなみにドコモのモバイルルーターもポケットWiFiと呼ばれますが、厳密にはドコモの回線を利用するので「ドコモのモバイルルーター」と呼称します。
なぜポケットWiFiが選ばれるのか
ポケットWiFiが選ばれる理由は主に以下の3つです。
- ソフトバンクの回線が利用できる
- プラチナバンド対応だから電波がつながりやすい
- アドバンスモードの利用で使い放題
- 端末の即日受取が可能
ソフトバンク回線が利用できる
ポケットWiFiが選ばれる理由の一つは、ソフトバンクの回線が利用できる点です。
ソフトバンクは大手の携帯電話会社なので、回線品質の高さはいうまでもなく、利用する場所次第では最大866Mbps(有線接続では最大988Mbps)の高速通信が可能です。
最大速度が866Mbpsになるのは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県の一部エリアに限られますが、他の地域でも100Mbpsをはるかに超える速度でネットを利用できます。
プラチナバンド対応だから電波がつながりやすい
ソフトバンク回線を利用するが故にプラチナバンド対応でつながりやすいのもポケットWiFiの強みです。
ポケットWiFiが対応しているプラチナバンドとは、建物などの障害物がある場所でも届きやすい低周波数帯の電波です。
通信速度が速い高周波数帯のみ対応のモバイルルーターでは、周りにビルなどの建物がある場所や屋内で使うとつながりがわるく速度が遅くなりがちです。
ポケットWiFiは高周波数帯とプラチナバンドのどちらに対応しているので、さまざまな場所で安定したネット通信ができます。
アドバンスモードの利用で使い放題に
ワイモバイルのポケットWiFiは、利用料金が月額3,696円で、毎月利用できるデータ容量が7GBまでと限られています。
しかし、月額684円のアドバンスモードを利用すれば、データ容量の上限がなくなりネットが使い放題になります。
アドバンスモードを利用できる点は、動画をたっぷり見たいヘビーユーザーの人がポケットWiFiを選ぶ大きな理由です。
なお、SoftBankが展開しているポケットWiFiはアドバンスモードを利用できず、一ヶ月に使えるデータ容量に制限があるので注意してください。
注意点:3日で10ギガの制限がある
アドバンスモードでは、3日で10ギガを使用すると、翌日の18時から深夜1時まで速度制限がかかります。
速度制限を受けても1Mbpsスピードで通信ができ、標準画質なら動画再生ができるとされていますが、電波の入り具合で速度は下がる恐れがあるので実質ネットが使えなくなる可能性も0ではありません。
3日で10ギガの制限はポケットWiFiだけでなくWiMAXにもあるデメリットなので、モバイルルーターやホームルーターを検討するときは知っておきたい注意点です。
なお、3日で10ギガを消費する目安は、1日で高画質設定の動画を4~5時間以上見るかです。
毎日4~5時間以上も高画質で動画を再生すると毎回速度制限を受けるので光回線も検討してみましょう。
端末の即日受取が可能
ポケットWiFiは全国のワイモバイルショップで契約と購入ができるので、店舗に在庫さえあれば即日での利用開始が可能です。
契約した当日に利用できるポケットWiFiは、一日でも早くWiFiが使えるようにしたい人から選ばれやすいです。
大きなデメリットが3つある
ポケットWiFiには3つのデメリットがあるので一概におすすめはできず、検討する際はWiMAXなどの他社との比較は必須です。
- 月額料金が高い
- 端末価格が完全0円ではない
- アドバンスモードの対応エリアが狭い
月額料金が高い
ポケットWiFiの月額料金は通常モードで3,696円、アドバンスモード利用時で4,380円に設定されています。
値段を見ただけで高いのか安いのかわからない人もいるかと思いますが、実はWiMAXのほうがより安い値段でモバイルルーターを利用できます。
WiMAXでは。キャンペーンを開催しているプロバイダで契約するとキャッシュバックや割引が受けられるからです。
ポケットWiFiではどの窓口で契約してもキャッシュバックや割引特典が受けられないので、WiMAXなどの他の回線と比べると利用料金が高めです。
端末価格が0円ではない
WiMAXなど他社のモバイルルーターやホームルーターは0円での購入が可能ですが、ポケットWiFiは21,600円で販売されています。
36ヶ月での分割支払いは可能ですが、3年間の利用料金に毎月600円が上乗せされるのでコスト面は他社と比べて劣ってしまいます。
端末が分割支払いになると、契約してから3年以内に解約すると残債を一括で支払わなければいけないデメリットまで生じます。
現在展開されているポケットWiFi用のプランには契約期間がないので、解約するときに違約金が発生する心配はありませんが、残債の請求は大きなデメリットなので注意しなければいけません。
アドバンスモードの対応エリアが狭い
アドバンスモードを利用してネットが使い放題になるのはポケットWiFiの魅力ですが、実は提供エリアが狭い難点があります。
2019年11月の時点でのワイモバイルのエリア確認ページを見ると、アドバンスモードの提供範囲が狭い現状がよくわかります。
引用元:https://www.softbank.jp/support/faq/view/11022
アドバンスモードの提供エリアは人口が集中している都会に制限されています。
一部の地方も対象エリアにはなっていますが、県庁所在地などでしか利用できないようになっています。
地方に住んでいるとアドバンスモードが利用できず、毎月7ギガまでの通信しかできない可能性が高いわけです。
アドバンスモードの提供エリアが狭い状況は旅行や出張で使い放題にならないリスクが生じやすいので、広範囲でモバイルルーターを持ち歩きたい人にはポケットWiFiをおすすめできません。
実はWiMAXがおすすめすの理由
冒頭でもご説明した通り、ポケットWiFiよりもWiMAXがおすすめです。
WiMAXには以下のメリットがあり、ポケットWiFiよりも料金が安いうえに使いやすいからです。
- 契約プロバイダ次第で月額料金が格安になる
- 使い放題になるエリアが広い
- 高性能なルーターを選べば速度と電波のつながりやすが優秀
- 自宅専用のホームルーターが用意されている
- 無料レンタルのお試しができる
契約プロバイダ次第で月額料金が格安に
WiMAXはキャンペーンを開催中のプロバイダで契約するとキャッシュバックや割引を受けることができ、利用料金がポケットWiFiよりも格段に安くなります。
2019年11月の時点で34,800円キャッシュバックを開催しているGMOとくとくBBでWiMAXを契約した場合の実質月額料金をポケットWiFiと比較すると、コストの安さを実感できます。
サービス種別 | ポケットWiFi | WiMAX(GMOとくとくBBで契約した場合) | ||
---|---|---|---|---|
プラン | アドバンスモード利用時 | 通常モード | ギガ放題プラン | ライトプラン |
利用可能容量 | 無制限 | 7GB/月 | 無制限 | 7GB/月 |
1~2ヵ月目 | 4,980円 | 4,296円 | 3,297円 | 2,643円 |
3~36ヶ月目 | 4,980円 | 4,296円 | 3,297円 | 2,643円 |
37ヶ月目~ | 4,380円 | 3,696円 | 4,263円 | 3,609円 |
BroadWiMAXやカシモなど他のプロバイダも割引キャンペーンを実施しているので、選べるプロバイダが複数あるのも魅力です。
キャンペーンを開催しているプロバイダで契約すれば端末代金も完全無料になるので、解約するときに残債が請求される心配もありません。
どのプロバイダでWiMAXを契約しても速度や電波は変わらないので、キャンペーン内容の良い窓口で申し込みましょう。
使い放題のエリアが全国範囲
WiMAXではライトプランとギガ放題プランのどちらかを選択でき、ギガ放題プランに加入するとデータ容量が無制限になります。
ポケットWiFiではデータ容量が無制限になるエリアが狭いデメリットがありますが、WiMAXは提供エリア内ならどこでも使い放題なので旅行や出張のときでも安心です。
WiMAXの提供エリアは全国規模の広さで、主要都市の人口99%をカバーするほどなので広範囲でネットが使い放題になります。
UQ WiMAXのサービスエリアページを見れば、よほどの田舎を呼ばれる地域でない限りネットが利用できることがわかるのでチェックしてみるといいでしょう。
高性能機種を選べば速度と電波も抜群
WiMAXの電波はプラチナバンド非対応なので、ビルに囲まれた場所や屋内ではつながりにくい欠点がありポケットWiFiより劣ると思われがちです。
しかし、これは過去の話で、今はアンテナ性能が向上したルーターが展開されているのでビルに囲まれた場所や屋内でもつながりやすくなっています。
高性能機種を選んだのに電波が入りにくい場所に出くわしたとしても、LTEオプションを使う対処法があります。
LTEオプションはプラチナバンド対応のau回線を利用するオプションなので、WiMAXの電波が入りにくいときに使うとつながりやすさが安定します。
ただ、LTEオプションでの通信が月間7ギガになると月末まで通信制限がかかり低速になるので、多用はしないように注意しましょう。
自宅専用のホームルーターも選べる
WiMAXはポケットWiFiとは違って自宅用のホームルーターも展開しています。
ホームルーターは自宅のコンセントに差すだけでWiFiが使えるようになる端末で、モバイルルーターのような持ち歩きができません。
しかし、持ち歩き型ではないのでバッテリー搭載されておらず、充電する手間がなくなりバッテリーの劣化を心配が不要です。
家だけでWiFiを使いたい人にとってホームルーターを用意しているWiMAXはポケットWiFiより魅力のある選択肢です。
無料レンタルでのお試し利用ができる
モバイルルーターやホームルーターを契約したいと思っても、実際に快適にネットができるものなのか不安ではないでしょうか?
WiMAXではTryWiMAXを利用して15日間無料のお試しレンタルができるので、使いやすさを確認してから契約するかを決められます。
ポケットWiFiには契約前のお試しレンタルがないのに対して、WiMAXは良心的なサービスといえます。
即日の端末受取はできないがすぐに利用できる
キャンペーンを実施しているプロバイダはWebで申し込みを受け付けているので、ポケットWiFiのように即日からの利用ができません。
とはいえ、Webからでも最短で翌日、長くても数日ほどで端末が届くのですぐWiFiを使いたい人でも安心です。
WiMAXを契約するときの心得
WiMAXを契約するときはキャンペーンを実施しているプロバイダでの契約と、性能が良いルーター選びを心がけましょう。
この2つを心得ていれば、月額料金が格安になるうえにネットの使いやすさも良くなります。
キャンペーンが受けられるプロバイダで契約する
WiMAXをポケットWiFiよりも安い料金で利用すためには、キャッシュバックや割引の実施しているプロバイダでの契約が必須になります。
キャンペーンが行われていないプロバイダで契約するとかえって月額料金が高くなるので注意してください。
おすすめのプロバイダを挙げると以下の4つです。
- GMOとくとくBB
- JP WiMAX
- BroadWiMAX
- カシモWiMAX
GMOとくとくBBはキャッシュバックが高額で実質の月額料金がもっとも格安のプロバイダです。
しかし、キャッシュバックがもらえるので約1年も先で、特典を受けるには11ヶ月目での手続きが必要です。
11ヶ月も時間が経つと手続きを忘れてキャッシュバックをもらい損ねるリスクがあり、口コミを見てみると実際にもらい損ねた方々が多くいらっしゃるようです。
なので、一番おすすめなのがJPWiMAXです。
JP WiMAXは10,000円分Amazonギフト券プレゼントと月額割引を実施していて、契約してすぐに確実にギフト券が受け取れるのが特徴です。
基本的な月額料金も比較的安く、GMOとくとくBBと実質月額料金もほぼかわらないのでおすすめです。
BroadWiMAXとカシモWiMAXは自動適用される月額割引のお得度が高いプロバイダで、手続きをせずに利用料金を安くしたい人向けです。
性能が良い機種を選ぶ
WiMAXの機能性をフルに活かすために、優れた性能を備えたモバイルルーターやホームルーター選びも大事なポイントになります。
おすすめのルーターは以下の2種類です。
- W06
- HOME L02
W06とHOME L02は最大通信速度が867Mbpsとなっていて、ポケットWiFiに引けを取らないほどの高速通信が可能です。
W06は高性能ハイモードアンテナ、HOME L02は高感度アンテナ搭載なので、電波の入りやすい強みもあります。
口コミでもWiMAXのW06とHOME L02の2機種は高く評価されています。
W06は家の中でこの速度は優秀 pic.twitter.com/2D0vfJDse4
— まっく (@mak_k88) August 3, 2019
引っ越しから5日目、ようやくwifiが環境が構築できました…💖📡
光回線が契約NGのため、2年ぶりのWiMAXとの契約となりましたが、安定&かなりの速度‼️
以前の光回線よりもなぜか速くなってるのが、嬉しすぎる悲鳴w✨😂💞
据え置きタイプのL02、これはオススメですヨ❗#wimax#L02#wifi pic.twitter.com/9CMe5nnaeG
— デュアル男子アッキー☆女装男子あっきー&pooh (@pooh84133799) November 6, 2019
口コミでは通信速度の速さとつながりやすさが評価されていて、W06とHOME L02はもっとも機能性の良いWiMAX対応機種といえるでしょう。
まとめ
ポケットWiFiはソフトバンクのを利用する持ち運び端末なので、通信速度やつながりやすさに期待して選ばれています。
しかし、データ容量になるアドバンスモードの対応エリアが狭く、ほとんどの地域では毎月7ギガまでしか利用できません。
端末代金が無料ではなく、36ヶ月の分割支払いにする場合は3年以内に解約する際に残債が請求されるリスクもあります。
WiMAXはポケットWiFiとは運営会社の違いがあるだけでなく、利用料金の安さも異なっています。
WiMAXではキャンペーンを開催しているプロバイダで契約すれば料金がポケットWiFiよりも安いので、コストを重視したい人におすすめです。
通信速度もポケットWiFiとほぼ同等で違いがなく、使いやすいモバイルルーターを求めている人もチェックしてみましょう。
ポケットWiFiと比べて屋内で電波が入りにくいイメージを持たれがちですが、高性能アンテナ搭載の機種が展開された今は外と屋内のどちらでも速度が安定します。