WiMAXは、UQコミュニケーションズが提供するUQ WiMaxやGMOグループの提供するGMOとくとくBB、老舗通信プロバイダのNEC BIGLOBEが提供するBIGLOBE WiMAX2+など、多くの通信業者が提供するwifiサービスの総称です。
従来のインターネットサービスに比べ、
- 設置工事が不要
- 自宅だけでなく外出先でもそのまま使える
といったメリットがあるWiMAXですが、実際に使ってみると、
- エリアによって、通信速度が遅い
- 昼間は快適な通信を行えるエリアでも、夜になるとwifiが繋がりにくくなり動画が見れない。
といったクレームが多く見受けられます。
そこで今回は、
- WiMAXの通信速度が遅い原因
- WiMAXの遅い通信速度を改善する方法
について詳しく解説します!
通信速度が遅いことでWiMAXの解約を考えている方や、他社への乗り換えを検討している方は、まず原因を突き止めて改善方法を試してみてください。
WiMAXの通信速度が遅い7つの原因
自宅でも外出先など自宅以外のエリアでも、上記のような経験をするとわずらわしい気持ちになりますよね。
解約して他社への乗り換えを検討したくなることもあるでしょう。
WiMAXの公式サイトにも実測が記載されていますが、これはあくまでも期待値。
wifiを使用する環境や条件によっては、速度が遅くなってしまうことがあるのです。
ここでは、7つの原因を紹介するので、当てはまるものはないかチェックしてみてください。
原因1. 7Gbプランで通信量がオーバーしてしまった
WiMAXでは、さまざまな料金プランが提供されています。選んだ料金プランによっては、使用データ量が7Gbを超えると、通信制限によって月末まで通信速度が遅くなることも。
7Gbプランを選んだ場合は、1ヶ月あたりのデータ使用量が7Gbまでに制限されています。
月額の料金を抑えたい方向けのプランではありますが、使用データ量がこの制限を超えると通信速度が遅くなります。
通信量が7GBをオーバーしてからの通信速度は、送受信最大128kbps。128kbpsはYoutubeなどの動画を見ようとしても、読込中のマークが出てくるだけでほぼ見れないと思って良いでしょう。
インターネット回線が遅いと感じたときは、データ使用量を確認してみてください。ひょっとしたら制限を超えているかもしれません。
データ使用量が7Gbを超えていたら、通信制限によって通信速度が遅くなってしまいます。
原因2. 旧WiMAXを利用している
旧回線のWiMAXは、2020年3月31日にてサービスの終了が決定しました。いままで旧WiMAXが使用していた回線は、今後、新回線のWiMAX2+が使用していくことになります。
現在は、旧WiMAXが使用していた回線の一部を、新回線のWiMAX2+が使用している状況。その結果、旧回線のWiMAXが使用できる回線が制限され狭まってしまい、通信速度が遅くなってしまっているのです。
また、WiMAX2+への完全切り替えに伴い、いくつかのプランやルーター端末の利用が終了となってしまうので注意が必要です。
モバイルルーターに関して言えば、比較的新しいW03~W06シリーズであれば続けて利用できます。詳細が気になる方は、以下のページでご確認頂けます。
【UQWiMAX】旧WiMAXサービスの提供終了に伴うWiMAX 2+機器への機種変更のお願い
現在利用している機器がサービス終了の対象になっている場合は、旧WiMAXが原因で遅くなっている可能性があります。通信速度が遅いと感じたときは、サービス終了の対象になっていないかチェックしてみましょう。
原因3. ルーターと端末の間に障害物がある
wifiの電波は障害物に弱いため、壁や家具などの障害物があると繋がりにくくなることがあります。
ルーターと端末の間に、
- 壁
- 家具
- 天井
がある場合は、障害物が電波の邪魔をすることで通信速度が遅くなっています。
ルーターの置き場所と接続する端末の間に何か障害物がないか、確認してみてください。
原因4. ほかのwifiや電子レンジなどが原因で電波干渉が起きている
wifiが繋がりにくくなる原因のひとつに、電波干渉が挙げられます。電波干渉とは、同じ周波数を発する電波がぶつかりあってしまい、通信速度が遅くなってしまうこと。
たとえば、
- 集合住宅でほかの家のwifiとぶつかっている
- wifiスポット(公共無線LAN)が飛び交うエリアで使用している
- Bluetoothに接続したスマートフォンを使用している
- ルーターの近くに、電子レンジなどの家電が置いてある
上記のような状態でWiMAXを使うと、電波干渉が原因で通信速度が遅いと感じるようになります。
原因5. 多くの機器を一度に接続している
モバイル機器に、パソコンに、タブレット。多数の端末を一度に接続すると、通信速度が遅い原因につながります。
多くのルーターは、接続できる端末数が決まっているもの。たとえば上限が10台までだからと10台接続すると、通信速度が遅くなってしまうのです。
制限台数ギリギリまで接続すると、通信速度が半分以下になることもあります。通信速度が遅いと感じたときは、一度に何台接続しているか、同時接続の制限を超えていないか、チェックしてみてください。
原因6. ルーターが省電力モード(もしくはバッテリーセーブモード)になっている
ルーターの設定が原因で、通信速度が遅いときもあります。「省電力モード(もしくはバッテリーセーブモード)」に設定していると、通信量を制限して電力を節約しようとしてしまうのです。
電池を長持ちさせたいときには便利な省電力モード(バッテリーセーブモード)。ですがその反面、通信速度が遅い原因になってしまうこともあります。
原因7. Windows 7/8.1のパソコンを利用している
Windows7/8.1のパソコンをWiMAXに接続すると、通信速度が遅い原因になることがあります。
UQ WiMAXの公式サイトで公表されている情報は、以下のとおり。
モバイルパソコンがバッテリー電源で動作している場合に、ワイヤレス ネットワーク アダプターが[省電力]モードを使用するように設定されているため、802.11 省電力機能が原因で発生します。
そのため、ワイヤレス ネットワーク アダプターは消費電力を削減し、通信速度が遅くなる場合があります。
引用:https://www.uqWiMAX.jp/WiMAX/area/safety/
Windows7/8.1にWiMAXを接続して通信速度が遅いと感じるときは、パソコン側が原因となっている可能性があります。
通信速度を改善する7つの方法
続いて解説するのは、通信速度を改善する7つの方法。通信速度が遅い原因がわかったら、改善方法を試すのみです。
以下で解説する7つの改善方法を試して、通信速度の遅さを解消しましょう。
改善方法1. ギガ放題プランに変更する
月に7Gb以上使っている方は、ギガ放題プランに変更するのが良いでしょう。
ギガ放題プランなら、月にどれだけ使っても通信制限がかかりません(ただし3日間で「WiMAX 2+」と「au 4G LTE」のデータ量合計が10Gbを超えた場合は、翌日22時〜翌々日の2時まで1Mbpsの通信制限あり)。※1Mbps=YouTube動画の標準画質レベルが視聴可能な速度
プランの月額費用を比較すると、
7GBプラン | 3,696円/月 |
---|---|
ギガ放題プラン | 4,380円/月 |
プラスで684円を支払うだけで、データ量が無制限になります。データの使いすぎで通信速度が制限されていて遅いなら、料金プランの見直しをするのがおすすめです。
改善方法2. WiMAX2+に契約変更をする
先述したように、2020年3月31日に旧WiMAXのサービスが終了します。
WiMAXでは新回線のWiMAX2+への移行を推奨しており、機種変更の割引きキャンペーンも実施中。
※例えば、UQコミュニケーションズのUQ WiMaxに関する機種変更(WiMAX → WiMAX 2+)情報は、以下のページでアナウンスされています。
https://www.uqWiMAX.jp/WiMAX/support/change/single/
お得な割引キャンペーンの内容は、以下のとおり。
- 契約解除料:無料
- 機種代金:無料
- 機種変更に伴う登録料:無料
- ギガ放題プランの月額費用:3,696円/月(税抜)※最大3年間
機種変更の手続きもサイト上で10分程度で行える上、自宅に機器が届くのも1〜2営業日程度です。
さらにWiMAX2+なら、最新の機器に機種変更することもできます。たとえば最新機種の「Speed Wi-Fi NEXT W06」だと、USB接続で受信最大1.2Gbps。通信速度が速いと言われている光回線と、ほとんど変わりません。
メリットが非常に多いため、旧WiMAXが原因で接続が遅い場合は、機種変更を検討してみると良いでしょう。
改善方法3. ルーターの配置を変える or 中継機を購入する
通信速度が遅い原因で解説したとおり、通信事業者のサービスプランによる制限だけでなく、お使いのネット環境に、例えばルーターと接続する端末の間に障害物がある、とwifiが繋がりにくくなります。
壁や家具が障害物となっている場合は、ルーターの配置場所を変えてみましょう。少し場所を移動するだけで、驚くほど通信速度が速くなることがあります。
色々な場所にルーターを置いてみて、どこが一番つながりやすいか試してみてください。
自宅が2階建てで天井が障害物になっている場合は、中継機の購入を検討するのもおすすめです。(中継機=ルーターから端末までの電波を中継してくれるもの)
1階にルーターを置いて2階でwifiを使う場合は、天井が障害物になってしまいます。
ですが中継機があれば、天井が障害物になってもしっかりと電波を中継してくれるので、快適にWiMAXを使用できます。
改善方法4. 電波干渉の対策をする
電波干渉が起きてしまうと、通信速度がガクンと落ちます。
電子レンジなどの家電の近くにWiMAXのルーターある場合は、配置を変えてみましょう。キッチンから離れたリビングなどに配置すれば、電波干渉の対策になります。
また、外でWiMAXを使用するときは、wifiスポット(公共無線LAN)が多いエリアを避けることも効果的。
たくさんの電波が行き交うエリアでは、電波干渉も起きやすくなります。
スマートフォンやタブレットに接続したBluetoothも、使わないときはオフにすることが重要です。
改善方法5. 一度に使う端末の数を制限する
使っていない機器のwifi接続を切って、通信している端末をなるべく少なく制限することも、通信速度の向上につながります。
たとえば夜などの回線が混雑する時間帯は、使う機器を少なくすると良いですね。特に家族全員でWiMAXに接続しているときは、通信速度が遅くなりがちなので要注意です。
- スマートフォンを使っているときは、パソコンの接続を切る。
- タブレットを使っているときは、スマートフォンの接続を切る。
接続可能な台数のギリギリまで使用するのではなく、使っていない機器の接続はオフにしましょう。ちょっとした対策をするだけで、通信速度が遅いと感じることも少なくなります。
改善方法6. ルーターの設定を「ハイパフォーマンス」に変更する
電池を長持ちさせたいとき以外は、ルーターの設定を「ハイパフォーマンス」にすると通信速度が向上します。
たとえば自宅でWiMAXを使用するときは、電池が切れてもすぐに充電することが可能ですよね。電池を長持ちさせる必要もないので、ハイパフォーマンスに設定すれば通信速度が遅いと感じなくなるでしょう。
- 外出時の電池を長持ちさせたいときは省電力モード(バッテリーセーブモード)
- 自宅ではいつでも充電できるからハイパフォーマンス
上記のように使い分ければ、快適に使用することができます。
改善方法7. Windowsの設定を変更する
Windowsのパソコンが原因で通信速度が遅い場合は、以下の改善方法が有効です。
【Windows 7の場合】方法 1: モバイルPCをAC電源に接続する方法 2: デフォルトの省電力電源プランを変更する
【Windows8.1の場合】方法 3: 【高パフォーマンス】 電源プランを使用します。モバイルパソコンをAC電源に接続すると、省電力モードがオフになります。ワイヤレス ネットワーク アダプターのバッテリー駆動時のデフォルトの電源設定を変更します。
引用:https://www.uqWiMAX.jp/WiMAX/area/safety/
さらに詳しい設定方法は、Microsoftのサポートページに詳細が載っています。
通信速度が遅い原因を突き止めて適切な改善方法を試そう
WiMAXの通信速度が遅い原因と改善方法は、以下の7つ。
- 7Gbプランで通信量がオーバーしてしまった
→ギガ放題プランに変更する - 旧WiMAXを利用している
→WiMAX2+に契約変更をする - ルーターと端末の間に障害物がある
→ルーターの配置を変える or 中継機を購入する - ほかのwifiや電子レンジなどが原因で電波干渉が起きている
→電波干渉の対策をする - 多くの端末を一度に利用している
→一度に使う端末の数を制限する - ルーターが省電力モード(もしくはバッテリーセーブモード)になっている
→ルーターの設定を「ハイパフォーマンス」に変更する - Windows 7/8.1を利用している
→Windowsの設定を変更する
超高速ネットとうたっている通り、WiMAXは通信速度の速さがメリットのwifiサービス。そんなWiMAXの通信速度が遅いときは、かならず何かしらの原因が隠れています。
と感じてWiMAXを解約してしまうのは、非常にもったいないことです。
通信速度の遅い原因がわかったら、すぐに解約せず、原因に適した改善方法を試してみてくださいね。