「WiMAXとはどんな回線なのか?」、「WiMAXを契約するべきなのか」とお悩みではありませんか?
WiMAXとはモバイルルーターやホームルーター用の回線で、簡単にWi-Fiを使えるようになりたい人に打って付けのモバイル回線です。
注意点となるデメリットも4つありますが、ウェブサイトやネット動画を見ることがメインになる人はWiMAXの特徴をチェックして損はありません。
ここではWiMAXとはどのようなインターネット回線なのか、人気が高い7つの理由を解説していきます。
WiMAXとはモバイルルーターの事業者名
WiMAXとはモバイルルーターおよびホームルーターのサービス名と認識するのが一般的ですが、厳密にはインターネットの通信規格の名称です。
WiMAX(WiMAX2+)とはモバイルルーター向け回線・サービス
WiMAXはもともとモバイルルーター向けの無線回線規格の名称で、正式名称は「Worldwide Interoperability for Microwave Access」です。
わかりやすく説明すると、WiMAXは光ファイバーなどを導入せずにインターネットやWi-Fiの利用を可能にするサービスです。
Wi-Fiを利用する場合、自宅に光ファイバーを引いて無線LANルーターを設置するのが基本的な方法として用いられます。
※引用元:https://flets.com/first/kouji/single_unit.html
WiMAXは光ファイバーではなく基地局が自社のモバイルルーターに電波を飛ばしてインターネット回線を提供していて、専用のモバイルルーターを持つだけでWi-Fiが使えるようにしています。
※引用元:https://www.uqwimax.jp/wimax/products/w06/
WiMAXの回線には「WiMAX」と「WiMAX2+」の2種類があり、現在はWiMAX2+が主流として展開中です。(WiMAXは2020年3月31日でサービス終了予定)
WiMAXはUQコミュニケーションズが運営する回線で、20社以上のプロバイダが取り扱っています。
UQコミュニケーションズもUQ WiMAXというプロバイダ窓口を設けていますが、他のプロバイダで契約したほうがおトクです。
他のプロバイダで契約したほうがおトクな理由は後ほどご説明します。
ポケットWi-Fi(Pocket WiFi)とはWiMAXと別のもの
WiMAXはポケットWi-Fiと同じものと認識している人は多いと思いますが、厳密には違いがあるサービスです。
ポケットWiFiは「ワイモバイルが提供するモバイルルーター」を指すので、ワイモバイル以外の事業者が提供するモバイルルーターとは別のサービスとなります。
とはいっても、ポケットWi-FiとWiMAXのどちらも持ち歩きができる端末でWi-Fiを使うので、どちらも仕組みは同じですが使いやすさと料金に違いがあるので注意してください。
ポケットWiFiとWiMAXの違いは後ほどの解説でご紹介していきます。
WiMAXの魅力的な特徴7つとは
WiMAXには魅力といえる7つの特徴があり、これらの魅力はどのプロバイダで契約しても損なわれません。
では、どんな魅力があるかをそれぞれ見ていきましょう。
WiMAXならギガ放題プラン契約で使い放題に
ドコモやソフトバンクのポケットWi-Fiには毎月利用できるデータ容量に上限があり、YouTubeやNetflixなどで動画を見すぎると通信制限を受けるリスクがあります。
通信制限を受けると最大通信速度が128Kbpsまでに落とされ、ウェブサイトを見ることすら困難になります。
WiMAXではギガ放題プランへの契約でデータ容量の上限がなくなり、心ゆくまでウェブサイトと動画が見られます。
厳密には後でご紹介する速度制限が設けられていますが、よほど長時間にわたって動画を見る日が続かない限りはリスクになりません。
ワイモバイルのポケットWi-Fiにも「アドバンスモード」を利用すればデータ容量の制限がなくなる特徴がありますが、アドバンスモードが利用できるのは東京や大阪などの主要都市に限られています。
WiMAXは電波が飛んでいる範囲内ではどこでも使い放題なので、データ容量を気にしたくない人はWiMAXがおすすめです。
もちろん同時にパソコンやタブレットもモバイルルーターに接続できるので、複数の端末でWi-Fiを使いたい場合でも安心です。
WiMAXは工事不要だからすぐ使えて初期費用が安い
工事をしなくてもWi-Fiが使えるのもWiMAXの良いところです。
先ほどもご説明した通り、固定回線を契約してWi-Fiを使うパターンだと、家に光ファイバーを引く工事が完了しないとインターネットが使えません。
工事は最短で40分、長くても90分で終わりますが、作業日まで申し込みから2週間以上も待たされます。
申し込みが混雑していて1ヵ月以上も待たされる場合もあります。
WiMAXでは工事は必要ないので、端末が届いた日からWi-Fiが使えるようになります。
モバイルルーターは申し込みの翌日、長くても1週間ほどで届くので、すぐにWi-Fiを使いたい人にWiMAXはおすすめです。
WiMAXが最大通信速度が440Mbps以上の高品質
WiMAXの通信速度は遅くないのか疑問視している人もいるかと思います。
WiMAXは最大通信速度が440Mbps以上の高速回線なので、ノンストレスでウェブサイトから動画まで見られる品質です。
「本当に通信速度が速いの?」と思った用心深い人のために、WiMAXを使っている人からの口コミも調査しておきました。
電波が抜群に入る場所にいれば、100Mbps超えの回線速度が出たと実感している人を見かけます。
Wimax2+ speed next W06
4×4 mimoオンの室内にて5Ghz計測。
アンテナ倍になったので速度上がった。
2.4ghzだと半分位かな?
LTEもオンにしたら、もっと速度出るかもしれない pic.twitter.com/2dddbVjBdq— あさま@オウチマニア計画進行中(@asmzero_phenom) April 2, 2019
100Mbps以上の実効速度がでない場所でもネット動画が見られるレベルなので、WiMAXは通信速度が速い回線といえるでしょう。
WiMAXのホームルーターSpeed Wi-Fi HOME L02契約したので参考に今測った速度貼っときます(ハイスピードモード) pic.twitter.com/1kGBNwNYib
— やぎり (@yagiri_pg) May 6,2019
提供エリアが広いからどこでも使える
モバイルルーターやホームルーターを契約するときは、自宅や職場が提供エリアなのかが気になるところ。
WiMAXは主要都市の人口99%以上をカバーできるほど広範囲に電波を飛ばしているので、山間部などでなければ基本的にインターネットへ接続できます。
UQ WiMAXの公式サイトのエリアページを見れば、電波が飛んでいる範囲が広いことがわかります。
auのLTE回線が使えるから屋内でもつながりやすい
携帯電話キャリアの電波はあらゆる周波数帯を用いていますが、WiMAXの電波が対応している周波数帯は2.5GHzのみです。
2.5GHzは高い周波数帯で通信速度の速さが武器ですが、建物や壁がある場所では電波が入りにくい欠点があります。
WiMAXの電波には周りに建物や壁がある場所、屋内では入りにくい欠点があるわけです。
しかし、WiMAXでは建物や壁がある場所でも電波が入りやすいauのLTE回線も併用できるので、屋内でのつながりやすさは良好です。
また、現在はアンテナの感度が強いルーターが展開中なので、WiMAXの電波も入りやすくなっています。
モバイルルーターのバッテリー持ちが長い
モバイルルーターを使ううえで本体の電池持ちの長さを重視している人もいるかと思います。
WiMAXが取り扱うモバイルルーターはバッテリーの持ち時間も長く、外で電池が切れるリスクが低い仕様となっています。
2019年9月の時点で主要のモバイルルーターであるW06とWX05のバッテリー持続時間をまとめました。
機種 | W06 | WX05 |
---|---|---|
W06連続通信時間 (WiMAX 2+、スマート設定時) |
約9時間 | 約11.5時間 |
連続待受 (WiMAX 2+、スマート設定時) |
約800時間 | 約700時間 |
W06とWX05のどちらも約8時間以上の連続通信が可能で、使わないときでも電池が長持ちするので外でWiFiを使いたい人でも安心して利用できます。
UQ WiMAX以外のプロバイダで契約して利用料金が安くなる
WiMAXのギガ放題プランの月額料金は安くなく、ワイモバイルのポケットWi-Fiや光回線と比べるとさほど違いはありません。
回線種別 | 月額料金 |
---|---|
WiMAX (ギガ放題プラン) |
4,380円 |
ワイモバイル (アドバンスモード利用時) |
4,380円 |
光回線 (ソフトバンク光)戸建て |
4,380円 |
光回線 (ソフトバンク光)マンション |
5,200円 |
しかし、月額料金が安くないのは、あくまでUQ WiMAXで申し込む場合のお話です。
WiMAXではUQ WiMAX以外のプロバイダで契約すれば、割引かキャッシュバックのどちらかの特典が受けられ、ワイモバイルのポケットWi-Fiや光回線よりも安い料金でWi-Fiを使えるようになります。
利用料金を安くできるWiMAXのプロバイダは後でご紹介します。
auのスマホとのセット割「auスマートバリューmine」が受けられる
auの回線を契約してスマホを使っている人は、WiMAXを契約すればセット割の「auスマートバリューmine」が受けられます。
auスマートバリューmineを受ければ毎月のスマホ代が500円から1,000円割り引かれるので、auでスマホを使っている人にとってベストなモバイルルーターやホームルーターはWiMAXといえます。
契約前に知ってほしいデメリット5つ
ギガ使い放題だけど速度制限がある
WiMAXはギガ放題プランへの契約でデータ容量が使い放題になるモバイル回線でしが、3日間で10GBを使うと速度制限がかかるデメリットがあります。
3日で10GBも使えればよほどネット動画を見まくらない限り速度制限は受けませんが、念のためにどれほどの動画やホームページが見られるのかの目安を知ったうえで契約するかを考えてみましょう。
インターネットの用途別に10GBでできることの目安を表にまとめました。
利用用途目安
回線種別 | 月額料金 |
---|---|
高画質動画の再生 | 約15時間 |
標準画質動画の再生 | 約40時間 |
ウェブサイトの読み込み | 約66,000回 |
メール・LINEメッセージの送受信 | 約20,000通 |
LINEの音声通話音声通話 | 約400時間前後 |
LINEのビデオ通話ビデオ通話 | 約30時間 |
1日あたりで換算すると、毎日5時間以上も高画質でネット動画を見ないと速度制限はかかりません。
一日5時間以上も高画質でネット動画を見る可能性が高い人は、光回線も選択肢に入れておきましょう。
不向きなオンラインゲームがある
WiMAXは高速通信ができる回線ではありますが、光回線と比べるとPing値が不安定なので一部のオンラインゲームで利用すると遅延(ラグ)が発生しやすい弱点があります。
WiMAXに不向きなオンラインゲームのジャンルは以下の2種類です。
- 格闘ゲーム
- FPS、TPSなどのバトルロイヤルゲーム
WiMAXに接続して上記のオンラインゲームで遊ぶとかなりの頻度で遅延が起きるので、快適にプレイしたい人は光回線の利用をおすすめします。
ルーターの性能は機種ごとに違うから要注意
WiMAXは回線品質が優秀ですが、ルーターの性能が良いかで通信速度や電波の受信感度が決まります。
WiMAXでは機種ごとに性能に違いがあるので、契約するときは性能が良いルーターを選びたいところです。
WiMAX対応ルーターは何種類もありますが、おすすめは2機種です。
- W06
- HOME L02
W06はモバイルルーターのなかで、HOME L02はホームルーターのなかで通信速度とアンテナの感度が良い機種です。
キャンペーンのおトク度とセット割の有無でプロバイダを要比較
先ほどUQ WiMAX以外のプロバイダで契約すれば利用料金はが他の回線より安くなるとご説明しましたが、申し込むプロバイダは何社か比較したうえで決めましょう。
プロバイダ別でキャンペーンのおトク度に違いがあるからです。
2019年9月の時点で選択肢に入れておきたいプロバイダはGMOとくとくBBです。
GMOとくとくBBは高額キャッシュバックを行っていて、2~3年で負担する実質費用を最安にしています。
GMOとくとくBBと他のプロバイダとのキャンペーン内容と月額料金、2~3年に負担する合計料金を比較表にまとめてみました。
プロバイダ | キャッシュバック特典 | 月額料金 | 3年間に 費やす料金 |
---|---|---|---|
GMOとくとくBB | 最大34,600円 キャッシュバック |
1~2ヵ月目:3,609円 3ヶ月目以降:4,263円 |
3年:120,660円 |
BroadWiMAX | 無し | 月額割引1~2ヶ月目:2,726円 3~24ヶ月目:3,411円 25ヶ月目以降:4,011円 |
3年:131,626円 |
カシモWiMAX (最安級プラン) |
無し | 月額割引1ヶ月目:1,380円 2~24ヶ月目:3,480円 25ヶ月目以降:4,079円 |
3年:130,368円 |
カシモWiMAX (新端末プラン) |
無し | 月額割引1ヶ月目:1,380円 2~24ヶ月目:3,580円 25ヶ月目以降:4,079円 |
3年:132,668円 |
So-net | 無し | 月額割引1~12ヶ月目:3,380円 13ヶ月目以降:4,379円 |
3年:148,656円 |
UQ WiMAX | 無し | 1~2ヶ月目:3,696円 3ヶ月目以降:4,380円 |
3年:158,628円 |
※2020年1月時点でのキャンペーン情報をもとにしています。
※ギガ放題プランを契約した場合の値段です。
プロバイダ別のキャンペーンのおトク度はタイミングで異なるので、WiMAXを契約する前に格プロバイダが用意している特典内容はチェックしておきましょう。
地域によっては速度が遅くつながりにくい
WiMAXは広範囲にサービスを提供していますが、地域によっては速度が遅く電波が入りにくい場合もあります。
なので、申し込む前にUQ WiMAXの公式サイトから「TryWiMAX」を申し込んで、無料のお試し利用をしてみましょう。
TryWiMAXを申し込めば15日間無料でWiMAXのモバイルルーターやホームルーターをレンタルできるので、自宅や職場の地域に電波が入りやすいのかを身をもって確認できます。
契約更新月じゃないと解約時に違約金が発生する
WiMAXには2年や3年契約の縛りがあり、更新月ではないタイミングで解約すると利用期間に応じて以下の違約金が請求されます。
利用期間 | 解約に伴う違約金 |
---|---|
1~13ヶ月目 | 19,000円 |
14~25ヶ月目 | 14,000円 |
26ヶ月目以降 | 9,500円 |
更新月の時期は契約期間が2年か3年かで違います。
主に契約期間が2年だと契約してから26ヶ月目が更新月、契約期間が3年だと契約してから38ヶ月目が更新月とするプロバイダが多ようです。
上記のタイミングに解約しない場合は契約は自動更新 となり、次の更新月になるまでは解約時に9,500円の違約金が発生します。
海外での利用はできない
WiMAXのモバイルルーターは国内専用なので、基本的に海外での利用は不可能です。
海外でモバイルルーターを利用する場合、イモトのWiFiなどの海外用レンタルサービスを使わなければいけません。
まとめ
以上を踏まえ、WiMAXには7つの特徴があり、気軽にWi-Fiを契約したい人にはおすすめの回線です。
- ギガ放題プランに契約で使い放題になる
- 工事不要だからすぐ使えて初期費用が安い
- 最大通信速度が440Mbpsでネットと動画がサクサク見れる
- 提供エリアが広いからどこでも使える
- auのLTE回線が使えるから屋内でもつながりやすい
- モバイル端末の電池が長持ち
- auのスマホを持っている人はセット割が受けられる
ただ、6つのデメリットもあるので、メリットとデメリットのどちらを受ける可能性が高いのかを考えたうえで契約するかを考えてみましょう。
- ギガ放題を契約しても速度制限はある
- WiMAXに不向きなオンラインゲームがある
- ルーターの性能は機種ごとに違う
- キャンペーンのおトク度はプロバイダ別で違うから要比較
- 更新月ではないと解約時に違約金が発生する
- 海外での利用はできない